緩和ケアは,循環器疾患や呼吸器疾患など生命を脅かすすべての疾患に対して考慮すべきものと世界保健機関(WHO)で提唱されている.心不全患
者はしばしば全人的苦痛を抱えており,終末期に至る前の早期の段階から,患者・家族のQOL改善のためにも多職種チームによるサポートが重要であ
る.2014年のWHOの報告によると,緩和ケアを必要とする疾患のうち循環器疾患が40%近くを占めている544).
急性・慢性心不全診療ガイドライン(2017年改訂版)
Guidelines for Diagnosis and Treatment of Acute and Chronic Heart Failure
(JCS 2017/JHFS 2017)