左室収縮能の指標としてはLVEFが用いられ,心不全はLVEFの保たれた心不全(HFpEF)と,LVEFが低下した心不全(HFrEF)に分類される.LVEF
の計測には,ディスク法(modified Simpson法)を用いる.

 LVEFによる左室全体の収縮性の評価とともに,局所の壁運動評価も必要である.スペックルトラッキング法を用いた長軸方向の左室全体ストレイン
(global longitudinal strain; GLS)は再現性がよく,疾患の早期診断に有用である97)
5.1.1 左室収縮能評価
急性・慢性心不全診療ガイドライン(2017年改訂版)
Guidelines for Diagnosis and Treatment of Acute and Chronic Heart Failure
(JCS 2017/JHFS 2017)
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