近年の心臓植込み型デバイス(ICDやCRT-P・CRT-Dなど)には,不整脈イベントやデバイス機器の情報などを転送する遠隔モニタリング機能が備えら
れている.遠隔モニタリングによるデータの精度は高く,デバイスの不具合や不整脈の検出が早期に可能である260-264).さらに,心不全患者を対象とした
IN-TIME 265)では,遠隔モニタリングによる心不全管理にて全死亡が有意に減少したが,介入方法を含め,検討が必要である.また,わが国での遠隔モ
ニタリングの運用については,多くの病院でいまだ整備されていない状態であり,遠隔モニタリングから得られたデータを活用した医療については,
今後の課題である.
表30 植込み型デバイスの遠隔モニタリングの推奨とエビデンスレベル
急性・慢性心不全診療ガイドライン(2017年改訂版)
Guidelines for Diagnosis and Treatment of Acute and Chronic Heart Failure
(JCS 2017/JHFS 2017)