心不全増悪による再入院は退院後早期に多いと考えられるため,患者の状態に応じて早期の外来受診を考慮する必要がある.また,退院後も多職種を
含む心不全チームによる診療が継続されることが望ましい.退院後の治療目標は,下記の通りである.
1) 症状の増悪,QOLの低下を予防し,生命予後の改善を得る.
2) 早期再入院を防ぐ.
3) 地域病院と連携した包括的地域連携パスを作成して,患者の生活習慣への介入を行う.
4) 退院後もβ遮断薬などの標準治療薬の目標量までの増量を試みる.
5) 必要であればデバイス治療の適応を考慮する.
急性・慢性心不全診療ガイドライン(2017年改訂版)
Guidelines for Diagnosis and Treatment of Acute and Chronic Heart Failure
(JCS 2017/JHFS 2017)