β遮断薬は心不全治療薬としてその有効性が確立されている.カルベジロールの有効性を検証したCOPERNICUS 394)とCAPRICORN 159)を用いた腎機
能低下症例のメタ解析では,eGFRが45~60 mL/分/1.73m2のCKDステージ3の症例で有意に予後を改善した395).ビソプロロールの有効性を検証した
CIBIS IIのサブ解析では,eGFR 45mL/分/1.73m2未満の症例,eGFR 45~60 mL/分/1.73m2 の症例でともにビソプロロールの予後改善効果を認めた
396).また,透析症例でのβ遮断薬の有効性を調べたコホート研究でも,β遮断薬の内服が生命予後を有意に改善した397).
急性・慢性心不全診療ガイドライン(2017年改訂版)
Guidelines for Diagnosis and Treatment of Acute and Chronic Heart Failure
(JCS 2017/JHFS 2017)