推奨クラス エビデンスレベル
Minds推奨グレード Mindsエビデンス分類
ACE阻害薬I A A I
ARB(ACE阻害薬に忍容性
のない患者に対する投与) I A A I
β遮断薬I A A I
MRA I A A II
利尿薬I B A I
カルシウム拮抗薬* Ⅱa B B II
 ACE阻害薬182, 184, 376),β 遮断薬193- 195, 377, 378)は心不全患者の長期予後を改善し,単独ないし併用療法が第一選択である.ACE阻害薬に忍容性が
ない場合は,ARBの投与も可能である168, 187, 188).β 遮断薬は少量から開始し,忍容性を確認しながら漸増する.降圧が不十分な場合や臓器うっ血を伴
う心不全では利尿薬が併用され,重症例においては標準治療にMRAを追加することでさらなる予後改善効果も期待される163, 164, 189).カルシウム拮抗薬
は,長時間作用型のジヒドロピリジン系は心不全の予後を増悪させず安全に使用できるが379),その他の陰性変力作用を有するカルシウム拮抗薬の使用
は避けるべきである.
6.2.1 高血圧を合併したHFrEF(表38)
表38 高血圧を合併したHFrEF に対する薬物療法の推奨とエビデンスレベル
*長時間作用型のジヒドロピリジン系以外は陰性変力作用のため
使用を避けるべきである.
急性・慢性心不全診療ガイドライン(2017年改訂版)
Guidelines for Diagnosis and Treatment of Acute and Chronic Heart Failure
(JCS 2017/JHFS 2017)
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