一般にLVEFの保たれた心不全(HFpEF)の病因は,心血管系( 心房細動,高血圧,冠動脈疾患,肺高血圧など)と非心血管系( 糖尿病,CKD,貧
血,COPDなど)のいずれにも由来することから,それら基礎疾患の探索を行い,それぞれの病因に対する適切な治療介入を行う380, 381).高血圧は
HFpEFの主要な基礎疾患の1つであるため382),血圧管理が必須と考えられるが,個別に推奨される降圧薬や目標血圧値に関しては十分なエビデンスが
得られていないため,個別の症例に応じた適切な血圧管理を実施する.
6.2.2 高血圧を合併したHFpEF (表39)
表39 高血圧を合併したHFpEF に対する治療の推奨とエビデンスレベル
急性・慢性心不全診療ガイドライン(2017年改訂版)
Guidelines for Diagnosis and Treatment of Acute and Chronic Heart Failure
(JCS 2017/JHFS 2017)