レジスタンストレーニングは骨格筋の筋力,筋持久力,筋量を増す効果がある.低強度レジスタンストレーニングの安全性が確認され,筋力の低下
した慢性心不全患者においては,大筋群の筋力が増すことにより,上下肢を用いる日常労作が容易になりQOLが改善する.また,作業骨格筋の相対
的運動強度が低下することによって,血圧,心拍数の上昇が抑えられ心血管系への負荷を減ずる.さらなるエビデンスが望まれるが,デコンディショニ
ングを有する者や筋力水準が低い高齢者ならびにサルコペニア・フレイルを有する者にはレジスタンストレーニングの有効性が高いと考えられる469-
473).
急性・慢性心不全診療ガイドライン(2017年改訂版)
Guidelines for Diagnosis and Treatment of Acute and Chronic Heart Failure
(JCS 2017/JHFS 2017)