性生活に関する問題は心不全患者にとってまれではなく,患者および家族のQOLに影響を及ぼす861, 862).β遮断薬などの心不全治療薬は副作用とし
て性機能障害を有し863),心不全患者の60~70%に勃起障害(erectile dysfunction;ED)を認めることが報告されている864).運動強度としての性行為
は,絶頂期前では2~3 METs,絶頂期では3~4METsとされるが865),心不全患者では性行為による症状の悪化や突然死の危険性があるため,心不全
の程度に応じた指導が必要である.勃起障害治療薬の服用については主治医に相談することを説明する.
1.2.12 性生活
急性・慢性心不全診療ガイドライン(2017年改訂版)
Guidelines for Diagnosis and Treatment of Acute and Chronic Heart Failure
(JCS 2017/JHFS 2017)
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