心筋梗塞のバイオマーカーでもある心筋特異的トロポニン(I,T)濃度は,虚血性心疾患でのリスク指標としての有用性は確立されているが,非虚血
性心筋疾患でも上昇することが指摘され,持続的な上昇が予後不良の指標となる可能性が指摘されている85, 86).最近,高感度トロポニン濃度測定
系が急性冠症候群の診断に有用であるとの報告もあり87, 88),その慢性心不全のリスク評価での有用性が期待される89, 90).
急性・慢性心不全診療ガイドライン(2017年改訂版)
Guidelines for Diagnosis and Treatment of Acute and Chronic Heart Failure
(JCS 2017/JHFS 2017)