CS 3 に相当する病態である.症状は,倦怠感や食欲低下,活動性の低下で強い呼吸困難や浮腫を伴わないこともあるために,治療を開始する際には
急激な血行動態変化をきたさぬように慎重に行う.不適切な介入が低心拍出を悪化させ,心原性ショックに陥らせてしまうことがあるからである.
β遮断薬がすでに投与されている患者では,ショックの場合を除き,継続使用することが望ましい.そのような患者には必要に応じてPDEIII阻害薬712)や
ドブタミンの使用も検討する.
急性・慢性心不全診療ガイドライン(2017年改訂版)
Guidelines for Diagnosis and Treatment of Acute and Chronic Heart Failure
(JCS 2017/JHFS 2017)