1.2.1 初期対応における臨床的分類：クリニカルシナリオ（CS）分類（表48）26)

^{CS 分類}

^{分類CS 1 CS 2 CS 3 CS 4 CS 5}

^{主病態肺水腫全身性浮腫低灌流急性冠症候群右心機能不全}

^{収縮期血圧＞140 mmHg 100～140 mmHg ＜100 mmHg －－}

^病態生理

^{・充満圧上昇による急性}

^{発症・血管性要因が関与・全身性浮腫は軽度・体液量が正常または低下している場合もある・慢性の充満圧/静脈圧/肺動脈圧上昇による緩}

^{徐な発症・臓器障害/腎・肝障害/貧血/低アルブミン血症・肺水腫は軽度}

^{・発症様式は急性あるい}

^は緩徐

^{・全身性浮腫/肺水腫は}

^軽度

^{・低血圧/ショックの有無}

^{により2つの病型あり}

^{・急性心不全の症状・}

^徴候

^{・トロポニン単独の上昇}

^{ではCS 4に分類しない}

^{・発症様式は急性あるい}

^は緩徐

^{・肺水腫なし}

^{・右室機能障害}

^{・全身的静脈うっ血徴候}

血圧を参考とした病態による分類で，初期対応のために提唱された．

（表48）

表48 急性心不全に対する初期対応におけるCS 分類

（Mebazaa A, et al. 2008 ²⁶⁾ より改変）

急性･慢性心不全診療ガイドライン（2017年改訂版）

Guidelines for Diagnosis and Treatment of Acute and Chronic Heart Failure

（JCS 2017/JHFS 2017）