心不全の発症に免疫細胞,およびそれらが産生するサイトカインの関与が指摘されている.実際,心不全患者において腫瘍壊死因子(tumor necrosis
factor; TNF)-α,インターロイキン(interleukin; IL)-6 が血中に増加し,予後とも関係する73- 75).高感度C反応性蛋白(C-reactive protein;CRP)濃度測定
が基礎疾患の有無にかかわらず予後と関連しているとの報告がある76).欧米ではST2(IL-1ファミリーに属する-33の受容体)の迅速キットが用いられてお
り,その血中濃度が急性心不全患者において上昇することが報告されていることから,心不全の予後予測指標として期待されている77)
3.5 炎症性マーカー
急性・慢性心不全診療ガイドライン(2017年改訂版)
Guidelines for Diagnosis and Treatment of Acute and Chronic Heart Failure
(JCS 2017/JHFS 2017)
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