LVEFの保たれた心不全(HFpEF)については,複数のランダム化比較試験298-300)および1件のメタ解析301)において,運動トレーニングが最高酸素摂取
量で示される運動耐容能を高め,QOLを向上させることが示されている.デバイス装着患者における運動療法については,ランダム化比較試験の報告が
あり,運動トレーニング群で有意に最高酸素摂取量,NYHA心機能分類,QOLスコアなどが改善した302, 303).また,肺高血圧症患者については,近年ラ
ンダム化比較試験304)において運動療法実施群で非実施群よりも運動耐容能とQOLの改善が良好と報告され,2015年ESC/ERSガイドラインでも監視下
運動療法がクラスIIaとして推奨されている305).
急性・慢性心不全診療ガイドライン(2017年改訂版)
Guidelines for Diagnosis and Treatment of Acute and Chronic Heart Failure
(JCS 2017/JHFS 2017)