モルヒネは中枢性に働き,交感神経緊張の著しい亢進を鎮静することによって心筋の酸素需要は減少する.細動脈の拡張により後負荷は軽減し,また
静脈系の拡張により静脈還流量は減少し,肺うっ血は軽減する462).低血圧,徐脈,高度房室ブロックを合併する患者では注意を要する.脳内出血例,意
識低下例,気管支喘息例,COPD例には原則として投与しない.予後に対する効果の報告から463, 464),ルーチンでの投与は推奨されない.
4.1.1 塩酸モルヒネ
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急性・慢性心不全診療ガイドライン(2017年改訂版)
Guidelines for Diagnosis and Treatment of Acute and Chronic Heart Failure
(JCS 2017/JHFS 2017)
ダイジェスト版