推奨クラス エビデンスレベル
Minds推奨グレード Mindsエビデンス分類
利尿薬
うっ血に伴う自覚症状軽減
目的での利尿薬投与I C C1 VI
ループ利尿薬を選択する際
には,長時間作用型を選択Ⅱb C C1 III
急性心不全入院中に導入さ
れたトルバプタンを,うっ
血コントロールを目的とし
て退院後も継続投与*
IIa C C1 IVb
ACE阻害薬/ARB
臨床イベント発生抑制を目
指してACE阻害薬/ARBを
忍容性のあるなかでできる
だけ増量
Ⅱb C C1 III
β遮断薬
臨床イベント発生抑制を目
指してβ遮断薬を忍容性の
あるなかでできるだけ増量
Ⅱb C C1 III
MRA
臨床イベント発生抑制を目
指してMRAを忍容性のあ
るなかでできるだけ増量
Ⅱb C C1 III
硝酸薬
予後改善や活動度の向上を
目指して硝酸薬を投与Ⅲ B D II
2.LVEFの保たれた心不全(HFpEF)
(表26)
 これまでHFpEFに対する薬物療法として,死亡率や臨床イベント発生率の低下効果が前向き介入研究で明確に示されたものはない.現段階では原疾
患に対する基本的治療を基本とし,心不全症状を軽減させることを目的とした負荷軽減療法,心不全増悪に結びつく併存症に対する治療を行うことが基
本である.
表26 HFpEF における治療薬の推奨とエビデンスレベル
*トルバプタンの導入は入院中に限る.その長期投与の有効性・
安全性のデータはない.
2.1 負荷軽減療法 2.2 負荷軽減を直接のターゲットとしない介入
急性・慢性心不全診療ガイドライン(2017年改訂版)
Guidelines for Diagnosis and Treatment of Acute and Chronic Heart Failure
(JCS 2017/JHFS 2017)
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