推奨クラス エビデンスレベル
Minds推奨グレード Mindsエビデンス分類
在宅酸素療法
中等度* 以上のCSR-CSA
を伴うNYHA心機能分類III
度以上のHFrEF患者(LVEF
≦45%)に対する心機能お
よび自覚症状の改善を目的
Ⅱa B B II
 酸素療法による動脈血酸素分圧(arterial partial pressure of oxygen; PaO2)の上昇は,中枢のCO2感受性の亢進を軽減し,換気亢進の是正から
PaCO2 のわずかな上昇をきたし447),結果としてCSR-CSAは減少する.夜間酸素療法については,短期間の検討で,慢性心不全患者のCSR-CSAの消
失,交感神経活性の抑制,運動耐容能の改善,BNPの低下が報告されている448, 449).わが国におけるCSR-CSAを有するHFrEF(LVEF≦45%)患者に
対する酸素療法の効果を検証した多施設研究では,3ヵ月の酸素投与でCSR-CSAの重症度が軽減,身体活動指数が改善し,1年間の長期観察でもこれ
らの有効性が確認された450, 451).わが国では,酸素療法はNYHA心機能分類III度以上の慢性心不全患者で,無呼吸低呼吸指数(apnea hypopnea
index; AHI)≧20 のCSRを認める場合に,保険診療下での導入が認められている.
12.2.4 酸素療法(表47)
表47 SDB 合併心不全に対する在宅酸素療法の推奨と
        エビデンスレベル
*中等度はAHI≧15 と定義されることが一般的であるが,わが国
の保険適用レベルはAHI≧20である.
急性・慢性心不全診療ガイドライン(2017年改訂版)
Guidelines for Diagnosis and Treatment of Acute and Chronic Heart Failure
(JCS 2017/JHFS 2017)
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