OSAは無呼吸に伴う低酸素血症,交感神経活性の亢進,胸腔内陰圧による左室後負荷増大,内皮機能障害,酸化ストレス,炎症,凝固機能の亢進,さ
らには肥満,インスリン抵抗性など,さまざまな機序を介して心血管疾患を発症・増悪させ427-429),心不全の発症に関与する430).CSRCSAは肺うっ血によ
るCO2分圧の低下とそれへの過剰反応427, 431),循環時間の延長がその発生要因となる.夜間下肢から上半身への体液シフトも432),上気道浮腫による気
道の狭小化でOSA,肺うっ血の増強でCSAの悪化に関与する.
12.1.2 SDB が心不全の発症・進展に及ぼす影響
急性・慢性心不全診療ガイドライン(2017年改訂版)
Guidelines for Diagnosis and Treatment of Acute and Chronic Heart Failure
(JCS 2017/JHFS 2017)