推奨クラス エビデンスレベル
Minds推奨グレード Mindsエビデンス分類
徐脈による心不全症状があり,それが洞機能低下に
基づく徐脈,洞房ブロック,洞停止あるいは運動時の
心拍応答不全によるものであることが確認された場合,
もしくは第2度,高度,第3度房室ブロックによるもの
であることが確認された場合(長期間必要不可欠な薬剤
投与に関連する場合も含む)
I C A VI
徐脈性心房細動に伴う心不全症状がある場合
(長期間必要不可欠な薬剤投与に関連する場合も含む)
I C A VI
心不全症状があるが徐脈性不整脈との関連が明らかで
ない場合
Ⅱa C B VI
 心不全患者では,薬剤が原因で徐脈に伴う脳虚血症状や心不全症状を有する場合には,まず薬剤の減量を考慮する.ESCのガイドラインでは,3秒以
上の洞停止,洞調律で50拍/分以下,心房細動で60 拍/分以下の徐脈となった場合には,徐脈を助長する薬剤の投与量を検討することが推奨されている
16).心房細動の場合には,β 遮断薬などの薬剤が心不全治療に有効であり,継続や増量が必要不可欠であると判断される場合にはペースメーカの植込
みを考慮することもある.ペースメーカの適応となる徐脈性不整脈の心不全患者では,永続性心房細動でないかぎり心房心室同期ペーシングを選択す
る.心不全患者の徐脈性不整脈に対するペースメーカ治療により,幅の広いペーシング波形となり両心室ペーシングが必要となる症例もある(詳細につい
ては,VII. 非薬物治療 2. 心臓再同期療法[p. 35]を参照).
3.徐脈性不整脈(表35)
表35 心不全患者に併発する徐脈性不整脈に対するペース
    メーカ治療の推奨とエビデンスレベル
急性・慢性心不全診療ガイドライン(2017年改訂版)
Guidelines for Diagnosis and Treatment of Acute and Chronic Heart Failure
(JCS 2017/JHFS 2017)
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