心不全の運動療法は,基本的に運動処方に従って行われるべきであり,とくに高齢者や左室機能の著明低下例,危険な不整脈や虚血出現の可能
性がある例などでは監視下で行われる.運動強度としては低~中強度(peak V・ O2の40~60%)でも運動療法の効果が得られる191, 435, 440)
ATはpeak V・ O2 の40~60%に相当し,その生理学的特徴から理論的に心不全の運動強度として安全であり適切とされる191).導入期は個々の患者
の原疾患や重症度,合併症に注意しながらきめ細かい運動処方を作成し,安定期においては1回20~60分,週3~5回を目標とする.また週に
2~3回程度の低強度レジスタンストレーニングも推奨されている(付表4)191)
4.5運動処方
付表4 心不全の運動療法における運動処方
(日本循環器学会191)より改変)
急性・慢性心不全診療ガイドライン(2017年改訂版)
Guidelines for Diagnosis and Treatment of Acute and Chronic Heart Failure
(JCS 2017/JHFS 2017)
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