航空機旅行,高地あるいは高温多湿な地域への旅行では注意が必要である.一般的には短時間の航空機旅行は他の交通機関による旅行よりも好ま
しい.しかし,長時間の航空機旅行はNYHA心機能分類III度およびIV度の重症患者では増悪のリスクが高く,すすめられない.どうしても航空機旅行が必
要な場合には,飲水量の調節,利尿薬の適宜使用,軽い体操が必要である.心不全患者が旅行をする場合は,旅行時の食事内容や食事時間の変化,
気候の変化が水分バランスに悪影響を及ぼす可能性について情報提供を行う.
急性・慢性心不全診療ガイドライン(2017年改訂版)
Guidelines for Diagnosis and Treatment of Acute and Chronic Heart Failure
(JCS 2017/JHFS 2017)