心不全患者の多くは,基礎疾患としての高血圧,虚血性心疾患あるいは糖尿病,慢性腎臓病などの合併症を有する.わが国では,血清尿酸値が7.0
mg/dLを超える痛風関節炎・痛風結節患者と,血清尿酸値8.0 mg/dL以上で腎機能障害,高血圧,虚血性心疾患,糖尿病などの合併症を有する患者にお
いて,高尿酸血症に対する生活指導後の薬物治療を考慮するのがよいとされる407).これまでに,慢性心不全患者の血清尿酸値をどれくらいにコントロー
ルすればよいのを示した明確なエビデンスはないが,上記の背景を考慮すると血清尿酸値7.0 mg/dL以下を目指すのが妥当であろう.
9.2 治療
次へ
急性・慢性心不全診療ガイドライン(2017年改訂版)
Guidelines for Diagnosis and Treatment of Acute and Chronic Heart Failure
(JCS 2017/JHFS 2017)
ダイジェスト版