特徴
・多職種によるチームアプローチ(循環器医,心臓血管外
科医,看護師,薬剤師,理学療法士,栄養士,ソーシャ
ルワーカー,心理士など)
・専門的な教育を受けた医療従事者による患者教育,相談
支援
・包括的心臓リハビリテーションによるプログラムの実施
構成要素
・薬物治療,非薬物治療
・運動療法
・アドヒアランスとセルフケアを重視した患者教育
・患者,家族,介護者あるいは医療従事者による症状モニ
タリング
・退院調整・退院支援,社会資源の活用
・退院後のフォローアップ
・継続的な身体・精神・社会的機能の評価
(体重,栄養状態,検査所見の結果,ADL,精神状態,
QOLの変化など)
・患者,家族および介護者に対する心理的サポートの提供
心不全患者に対する疾病管理の特徴および構成要素を示す(表73).疾病管理は,多職種(医師・看護師・薬剤師・栄養士など)によるチーム医療によ
り運営され,チームの構成員には,心不全の治療,管理,ケアに関する専門的知識,技術を有する医療従事者が複数含まれることが望ましい.また,
疾病管理を効果的に運用するシステムとして,包括的心臓リハビリテーションを積極的に活用する.疾病管理の構成要素として,ガイドラインに沿った標
準的薬物・非薬物治療,運動療法,アドヒアランスとセルフケアを重視した患者教育・カウンセリング,症状モニタリング,退院調整・退院支援,適切な社
会資源の活用,退院後のフォローアップ,継続的な身体・精神・社会的機能の評価,心理的サポートがあげられる.
表73 心不全患者の疾病管理プログラムの特徴と構成要素
急性・慢性心不全診療ガイドライン(2017年改訂版)
Guidelines for Diagnosis and Treatment of Acute and Chronic Heart Failure
(JCS 2017/JHFS 2017)