わが国では現在,虚血性心筋症を対象として,N-13アンモニアを用いた心筋虚血評価,F-18 FDGを用いた心筋バイアビリティ評価に対する使用が
保険収載されている.いずれも他の方法を用いても診断しえない場合にのみ算定可能である.FDGによる心筋バイアビリティ評価は高い感度を有し
ており,血行再建による予後改善を予測しうる検査として期待される154- 156).サイクロトロンを必要とせず現地で精製可能なトレーサーであるルビジウ
ム-82 が,心筋血流の評価法として一部施設で開始されている.また,FDGは心筋の活動性炎症病変に集積するため,心サルコイドーシスの活動
性病変の検出に用いられる131, 157).
急性・慢性心不全診療ガイドライン(2017年改訂版)
Guidelines for Diagnosis and Treatment of Acute and Chronic Heart Failure
(JCS 2017/JHFS 2017)